寝ながら社会生活を送れる!?VR技術の未来
VR技術が社会に浸透して久しいですが、昨今ではロボット技術×アバターという概念により、仮想的な空間のみならずリアル空間においても遠隔体験が可能になってきました。今回はそんな最新のVRサービスについての話題です。
遠隔地からの作業支援
最近のVR技術は企業の研修や遠隔支援において様々な変革をもたらしています。この度ソフトバンクは、ポケット・クエリーズと協業し、製造業などの現場において、遠隔地からVR空間で集合研修や作業支援ができる「VR遠隔支援」サービスを2021年10月から提供すると発表しました。
今回発表したサービスは、製造業などのDXを推進し、技術の継承や遠隔地からの作業指示を効率化することを目的としたもので、集合研修と作業支援の2つの用途をカバーします。遠隔集合研修やトレーニング用途では、360度カメラで撮影した映像をアプリで編集し、簡単に研修用のVRコンテンツを作成できるほか、コンテンツを共有することで、VR空間で複数人が集合して研修を行えます。また作業支援用途では、工場などの現場に設置した360度カメラの映像をVRデバイスなどに伝送することで、現場の状況を把握しやすくし、的確な指示を出すことができるとしています。
なお利用にあたっては、タブレット端末、VRデバイス、360度カメラが必要となります。パッケージ内容としては、ポケット・クエリーズが開発したVR空間でのコンテンツ作成や同時再生、アバターの操作ができるアプリと、ソフトバンクの5G/4G LTEなどの通信環境やクラウドサービスを組み合わせて提供されます。
製造業などにおいては、職人の技術継承などの問題が騒がれていますが、こうしたサービスにより広く的確に効率よく多拠点での技術教育も可能になってゆくことでしょう。
『ソフトバンク、遠隔で作業や研修を指示できる「VR遠隔支援」を10月から–5GとVRを活用』
(出典:2021年09月15日 CNET Japan記事より)
寝ながらにしてアバター操作
Diver-X株式会社は、寝ながらの使用に最適化したVR HMD「HalfDive」を発表しました。実はこのVRシステム、2021年6月に実施された独立行政法人情報処理推進機構の実施する 2021年度未踏IT人材発掘・育成事業に採択されたものなのです。この未踏IT人材発掘・育成事業とは、ソフトウェア関連分野においてイノベーションを創出することのできる独創的なアイディア、技術を有するとともに、これらを活用していく能力を有する優れた個人を、実績を持つプロジェクトマネージャーのもとに発掘・育成するという目的で開催されています。
【未踏事業ポータルページ】
今回発表したVR HMD「HalfDive」は、ここで採択された同社2名のもと開発されたものです。PCを用いた作業や他者とのコミュニケーションを含めた社会活動すべてを、「布団に入りながらにして完結させる」ことを目指したVRデバイスで、寝ながら使用することを前提とするため既存のVR HMDよりも設計や重量の面で高い自由度が得られるとしています。同社HP上では、
布団の中に居ながらにして学校にいるのと同等の体験、職場にいるのと同等の生産が出来るようになれば人類のQOLは大きく向上するはずであると我々は考えます。
との考えを表明しています。
11月6日からKickstarterで支援者を募集する準備を進めており、今後3モデルの投入を予定してるといいます。リターンと支援額は、HMD内部で焦点距離を制御し遠近感を把握しやすくする「可変焦点機能」搭載モデルが40万円程度、すべてのフィードバックモジュールを備えたフルセットが12万円程度、一部のフィードバックモジュールを省略したベーシックモデルが8万円程度を見込んでいます。
布団から出ずに社会生活を遅れるという一般にありがちな夢を実現するだけでなく、身体的理由や病気療養のためにベッドから出られない人にも使えるシステムなのではないでしょうか。今後の展開が楽しみですね。
『“社会活動すべてを布団に入りながらにして完結”できるVRヘッドセット』
(出典:2021年9月13日 PC Wacth記事より)
*********
弊社では、保守サービスやサポートに関する
facebookページを立ち上げています。
セキュリティの問題や脆弱性の情報を
毎日ピックアップして掲載しておりますので
よろしければお立ち寄りください。
ITサポート&サービス情報局【CTS】facebookページ
http://www.facebook.com/ITsupport.service
今週も「IT・保守サポートの日誌」をお読みいただき、
ありがとうございました。
シーティーエス株式会社 ブログ担当スタッフより