返金詐欺からサポート詐欺まで、サイバー詐欺最新情報
ネットショッピングや様々なWEBコンテンツを利用するなかで、ある日突然甘い言葉や危機感を煽る警告などでユーザー心理を巧みに操る詐欺被害が多く発生しています。こうした被害に遭わないためにも、最新の詐欺情報をアップデートしておきましょう。
返金詐欺増加中
国民生活センターは、商品代金を返金するといったメッセージを送り、コード決済サービスを悪用して金銭をだまし取る詐欺の相談が増えているとして注意を呼びかけています。今回の手口では国民生活センターや日本通信販売協会(JADMA)の名称を悪用するケースが確認されているといいます。
ネットショッピングで商品を購入したユーザーが、販売業者から「欠品のため、返金する」などと言われます。この際、コード決済アプリを使って返金手続きを行うと誘導され、いつの間にか「送金」してしまっているという手口です。画面共有を促される場合もあるといいます。結果、返金されるはずが逆に相手に送金してしまいます。
同センターの集計によると、2023年の春以降に相談件数が急増し、同年9月にも注意喚起を行ったが依然として相談件数は増えているといいます。さらに、消費者を信じさせるために国民生活センターやJADMAの名前を出す業者も現れています。実際に消費者に届いたLINEメッセージには、返金手続きにあたっての相談機関、協力機関として国民生活センターやJADMAの名前を挙げ、「消費者ホットライン188」など実在の相談窓口も記載していました。
国民生活センターとJADMAでは「国民生活センターやJADMAが特定の事業者の取引に協力することはあり得ません。『○○ペイで返金する』と言われたら詐欺を疑ってください! LINEでのやり取りを持ちかけられてもそちらに移動しないでください!」と呼び掛けています。
『国民生活センターと日本通信販売協会の名称を悪用する○○ペイ返金詐欺業者にご注意ください』
(出典:2024年7月31日 国民生活センターより)
サポート詐欺レポート公開
情報処理推進機構(IPA)は、独自の調査や寄せられた相談などを基に、サポート詐欺の手口や傾向、その変化をまとめたレポートを公開しました。今回のレポートによると、サポート詐欺の相談件数は増加傾向にあるといいます。近年では2022年1〜3月ごろから増加傾向にあり、24年4月には月単位の相談件数が過去最高の828件に上りました。
手口にも変化があり、過去にはアダルトサイトから偽の警告サイトに誘導する例が主流だったものの、23年7月ごろから傾向が変化しています。Webサイトの広告枠に偽広告を表示して誘導するケースが増え、12月ごろからはWebサイトの構成要素に偽装した偽広告も表示されはじめています。さらに24年4月には検索サービスの検索結果にも偽広告が出るようになったといいます。
また、Webブラウザで全画面表示される偽警告画面にも変化が生じています。以前はAlt+F4(ウィンドウを閉じる)ショートカットなどで画面を閉じたり、全画面表示を解除したりできましたが、23年4月ごろからは無効になる例が増加。9月からはESCキー長押し(ウィンドウを可変サイズに戻す)、Ctrl+Alt+Del(セキュリティオプションの表示)以外を受け付けなくなったといいます。
このほかにも本レポートでは、2023年からの電話番号の変化や、詐欺オペレーターの対応事例などを紹介してますので、一読しておくとよいでしょう。IPAでは「相談件数は今後も同水準で続くと思われる。被害者をだますための手口も変化し続けると考えられる。各機関が連携して一般向けの啓発活動を行っていくほか、不正な広告など、誘導経路そのものを減らしていくための取り組みが重要」と注意を呼びかけています。
『サポート詐欺レポート』
(出典:2024年7月31日 情報処理推進機構より)
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