スマホ最新市場とマイナンバー機能搭載推進への動き
もはや最も身近な家電ともいえるスマートフォン。生活すべての核として機能しつつある便利端末ですが、国内ではスマートフォンにマイナンバーカード機能を搭載する動きが加速しています。
最新スマートフォン市場
IDC Japanは、3月5日に2023年第4四半期(10〜12月)と通年の国内携帯電話/スマートフォン市場実績値を発表しました。
今回発表された調査結果によると、2023年第4四半期の従来型携帯電話とスマートフォンの合計出荷台数は、前年同期比3.5%減の830万台、スマートフォンの出荷は828万台(前年同期比2.4%減)でした。2023年は全ての四半期で対前年減でしたが、2023年第4四半期のみ800万台超の出荷数を記録しています。またiPhoneも第3四半期に続き対前年増となるなど、円安によるインフレやキャリアの在庫調整の影響が終息しつつあるとしています。
四半期のベンダー別のスマートフォン出荷数では、Appleは446万(シェア55.0%)で1位。2位は96万台を出荷したシャープ(シェア11.4%)、3位は91万台を出荷したGoogle(同11.0%)、4位は40万台出荷のSamsung(同4.8%)、5位は39万台出荷の京セラ(同4.7%)となりました。中でもGoogleは前年同期比で527%と急成長しています。IDC Japanは「Googleは2023年5月まで国内最大キャリアであるドコモの取り扱いベンダーでなかったことを踏まえると、この勢いが続けば2024年は国内市場でAppleに次ぐシェアを占めるベンダーになる可能性が高い」としています。
2023年通年の合計出荷数は前年比11.0%減の3001万台で、ベンダー別シェアではAppleが1558万台(シェア51.9%)で1位。2位は326万台(同10.9%)のシャープ、3位は322万台(同10.7%)のGoogle、4位は188万台(同6.3%)のSamsung、5位は163万台(同5.4%)の京セラ、同じく5位で162万台出荷のLenovo(同5.4%)となりました。
『2023年第4四半期および通年の国内携帯電話/スマートフォン市場実績値を発表』
(出典:2024年3月5日 IDC Japan 株式会社より)
マイナンバーカード搭載スマホの推進
政府は3月5日、デジタル社会形成基本法等の一部改正案を閣議決定しました。ITを活用した行政手続きの利便性向上や行政運営の効率化を図るため、基本となる標準データを整備するほか、マイナンバーカードのスマートフォン搭載などを推進する目的の改正です。
基本方針において、情報システムや公的基礎情報データベース(ベース・レジストリ)に関して、データの内容を正確かつ最新に保つこと等のデータの品質の確保のための措置を講ずる旨を規定。行政機関は、データベース整備のため、必要であれば国立印刷局および情報処理推進機構(IPA)に協力を要請できるとしています。
マイナンバー法関連では、マイナンバーと個人情報の紐づけミス再発防止のため、デジタル庁が特定個人情報の正確性確保のための必要な支援を実施。次期マイナンバーカードの導入にあたり、券面から性別を削除(IC内には保持)するなどの措置を行うとしています。併せて、スマートフォンへのマイナンバーカード搭載に向け、スマートフォンだけでマイナンバーカードと同じように、マイナンバー法上の本人確認ができる仕組みを設ける予定です。
【マイナンバー法】
■特定個人情報の正確性の確保(公布日施行)
マイナンバー情報総点検を踏まえ、マイナンバーと個人情報の紐付け誤りの再発防止を図るべく、デジタル庁(内閣総理大臣)が特定個人情報の正確性の確保のための必要な支援を行う旨を規定。
■次期マイナンバーカードの導入に必要となる措置(5年以内施行)
次期マイナンバーカードの導入にあたり、同カードの電磁的記録事項として「性別」は残した上で、券面記載事項から「性別」を削除する等の措置を講ずる。
■マイナンバーカードに係る機能のスマートフォンへの搭載のために必要な措置(1年以内施行)
スマートフォンだけでマイナンバーカードと同様にマイナンバー法上の本人確認ができる仕組みを設ける。
このように、スマートフォン自体が身分証明および生活すべての核となる動きが加速しています。利便性が向上するのは望ましいことですが、同時に安全性や秘匿性の確保およびデジタル弱者に対する措置も議論いただきたいところです。
『情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るためのデジタル社会形成基本法等の一部を改正する法律案』
(出典:2024年3月5日 デジタル庁より)
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