【3月第2週】不安な情勢だからこそサイバー攻撃に要注意!
世界情勢は新型コロナウイルスにより混沌としていますが、こうした状況下に便乗したサイバー犯罪も起こりやすくなります。昨年から直近までのサイバー犯罪傾向をご紹介いたしますので、今後のサイバー犯罪対策にお役立てください。
2019年のサイバー犯罪傾向(警察庁)
警察庁は、2019年(令和元年)におけるサイバー空間の脅威情勢について、観測データ等を分析した結果を発表しました。
今回発表された分析結果によると、「不正アクセス」の件数は、1日・1IPアドレス当たり4,192.0件と、前年の2,752.8件より大きく増加しました。同庁では、IoT機器を標的とするマルウェア「Mirai」に感染したボットの特長を有するアクセスが年間を通して増加傾向にあるとしています。そして、2019年半ばごろからはこれまで探索していなかった宛先ポートにもアクセスするようになったことで、セキュリティ対策が講じられていない機器に対する感染拡大を狙ったものと考えられるとの見解です。
またサイバー犯罪の発生状況では、ネットバンキングに係る不正送金被害が急増しました。2019年年間の発生件数は1,872件、被害額約25億2,100万円に上っており、特に2019年9月から被害が急増しています。また「EMOTET」(エモテット)といわれるマルウェアの流行も取り上げています。そして、2019年中の警察による「サイバー犯罪」の検挙件数も9,519件と過去最多を記録しました。
『ネットバンキング不正送金被害急増、2019年のサイバー攻撃、犯罪の情勢等報告|警察庁』
(出典:2020年03月10日 トレンドマイクロより)
フィッシング詐欺と新型コロナウイルス便乗詐欺に注意
2020年に入りフィッシング詐欺も増加傾向にあります。BBソフトサービス株式会社(BBSS)は、フィッシング詐欺対策ソフト「詐欺ウォール」で検知したデータに基づく2020年1月の「インターネット詐欺リポート」を公表しました。同社によると、フィッシング詐欺サイト数は2019年12月と比較し、2020年1月は3.63倍に増加しているといいます。また、ECサイト事業者をかたるフィッシング詐欺サイトは2020年1月は210件と増加傾向にあります。フィッシングサイトで盗用されたブランドの上位10件(2020年1月)は以下になります。
1位:Amazon
2位:楽天
3位:Apple
4位:Microsoft
5位:佐川急便
6位:PayPal
7位:楽天カード
8位:LINE
9位:NTT docomo
10位:三井住友銀行
こうしたフィッシング詐欺は、上記のような実在する社名やブランド名をかたるメールやSMSから、偽サイトにアクセスさせ、ID・パスワードなどのログイン情報やクレジットカード情報などの個人情報を詐取するというものです。さらに内容や偽サイトも正規のものに大変似せた巧妙な作りになってきているのが特徴です。こうした有名ブランドからのメールやSMSでも、決してリンクをクリックせず、正規のURLからウェブサイトにアクセスするようにしましょう。
また、ここ最近では新型コロナウイルスに便乗したサイバー犯罪も増えています。セキュリティ企業のReason Cybersecurityは新型コロナウイルスの感染マップを偽装したマルウェアが発見されたことを報告しています。同社が発見したのは「Corona-virus-Map.com.exe」というWindows向けアプリで、Webブラウザに保存されているユーザー名、パスワード、クレジットカード番号といった個人情報を盗み出すというものです。他にも最近は続々と新型コロナウイルスに便乗したサイバー攻撃やフィッシング詐欺も発生しています。
不安を隠せないこうしたご時世ですので、あらゆる情報にすがりたくなる心理もわかりますが、犯罪者は人々の興味や関心を惹く内容とタイミングを狙って攻撃を行います。大規模災害時や旬の話題などに便乗した詐欺メールや偽情報は特に注意が必要です。情報を収集する場合は、必ず公式情報を参照するようにし、デマに踊らされない、デマを拡散しないことも重要です。
『1月はECサイト系フィッシングサイトが増加、盗用ブランド数ではAmazonが最多に』
(出典:2020年3月12日 INTERNET Watch記事より)
『コロナウイルス感染マップを偽装したマルウェアが発見』
(出典:2020年3月12日 PC Watch記事より)
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今週も「IT・保守サポートの日誌」をお読みいただき、
ありがとうございました。
シーティーエス株式会社 ブログ担当スタッフより