「Internet Explorer」のサポート終了に向けての対策
Microsoftでは、Webブラウザー「Internet Explorer」(IE)のサポートを2022年6月15日(日本では6月16日)に終了すると発表しています。「Internet Explorer」といえば長年Windows PCをお使いの方にはお馴染みでしたが、今回のサポート終了にあたりユーザーのみならず、各種サービスを提供する側にも注意すべき点がいくつかあります。
一般ユーザーの対策
冒頭で触れたように、「Internet Explorer」のサポートが終了することが決まっています。Microsoftでは、「Internet Explorer」のサポートを終了する理由として以下の3つを挙げています。
1.互換性の向上
2.生産性の向上
3.ブラウザセキュリティの強化
そのためMicrosoftでは、後継となるブラウザー「Microsoft Edge」を提供しています。同社では、「Microsoft EdgeはInternet Explorerよりも高速かつ安全で、最新のブラウジング体験を提供する。また、従来のウェブサイトやレガシーアプリケーションとの互換性という重要な懸念事項にも対応できる」としています。また、IEベースのWebサイトやアプリを使っている法人ユーザーに対しては、Microsoft EdgeのIE互換モードである「IEモード」を使うよう勧めています。しかし、この「IEモード」も暫定的措置で、29年にはIEモードのサポートも終了します。よって「Internet Explorer」を使用中の一般ユーザーは、サポートが継続するブラウザへの切り替えが必要となってきます。
【「既定のブラウザ」確認・変更方法(Windows 10)】
1.[スタート]ボタンを選択し、「既定のアプリ」と入力。
2.検索結果で、[既定のアプリ] を選択。
3.[Web ブラウザー] で、現在表示されているブラウザーを選択してから、[Microsoft Edge] または別のブラウザーを選択。
「Internet Explorer」サポートの終了後は、セキュリティ上においてより危険な状況にさらされることになります。いまのうちに信頼性の高い別ブラウザーへの移行を検討しましょう。
組織における対策
情報処理推進機(IPA)では、今回の「Internet Explorer」のサポート終了にあたり、組織の各対象者に対して以下のような対策を求めています。
【IE コンテンツの利用者(組織の従業員)】
サポート終了後は、IE コンテンツを利用している自組織内のポータルサイトや業務で閲覧している外部のウェブサイトなどが IE で閲覧できなくなります。求められる対策は概ね一般ユーザと同じですが、組織の環境や方針などにより「IE モード」を利用できないように設定されている可能性があります。そのため、組織の情報システム担当部門等に「IE モード」を利用できるかどうか確認しておく必要があります。
【IE コンテンツの提供者(組織の情報システム担当部門、ウェブサービス事業者)】
IE コンテンツを自組織内のポータルサイトで従業員向けに提供している場合、または顧客向けのウェブサイトで提供している場合、いずれにおいてもサポート終了に向けてどのように対応するか検討が必要になります。 サポート終了と同時に IE コンテンツの提供を終了するという選択肢もありますが、終了後も継続して提供する場合は、IE コンテンツをウェブ標準仕様に準拠して改修し、IE 以外の一般的なブラウザでも閲覧できるようにすることが求められます。サポート終了までに改修が間に合わない場合は、従業員や顧客に向けて、従来の IE コンテンツを「IE モード」で閲覧するよう周知する必要があります。
なお、「IEモード」の設定方法は以下になります。
【IEモード設定方法】
Microsoft Edgeのメニュー「設定」→「既定のブラウザー」→「Internet Explorerモードでサイトの再読み込みを許可」をオンにする → 設定後、Microsoft Edgeのメニュー「その他のツール」 → 「Internet Explorerモードで再度読み込む」をクリック
一般ユーザーに比べ、組織においては改修スケジュールを見越した対策が必要となります。サポート終了まで1年余りですが、早めの対応を行っておきたいものです。
『Microsoft 社 Internet Explorer のサポート終了について』
(出典:2021年8月18日 情報処理推進機構より)
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