【8月第1週】夏の行楽時期に向けて、モバイルバッテリーの正しい取り扱いを
普段我々が利用している、スマートフォンやノートパソコン、モバイルバッテリー。これらはすべてリチウムイオンバッテリーを内蔵することで場所を選ばず、どこでも電力供給することが可能となっています。しかし、このリチウムイオンバッテリーに起因する事故が近年多発し、問題となっています。
リチウムイオンバッテリーとは
リチウムイオンバッテリーは、リチウムイオンによる化学反応を利用して直流の電力を生み出す装置です。充電と放電が可能で、繰り返し使用することができるので、リチウムイオン二次電池とも呼ばれています。主な特長としては「小型で軽量」「大きな出力を得やすい」「繰り返し使用できる」が挙げられます。
しかし近年、モバイルバッテリーを中心に、リチウムイオンバッテリーを搭載した様々な製品で事故(発熱・発火・発煙などの現象)が発生しています。2013年度から2017年度の5年間にNITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)に通知された製品事故情報では、リチウムイオンバッテリーを搭載した製品の事故は582件と、5年で2倍以上になったといいます。リチウムイオンバッテリーの発熱・発火・発煙などの事故の原因は、
・電池本体の不良に起因するもの
・電池の充放電を制御する回路または装置の不良に起因するもの
が主なものです。
こうしたモバイルバッテリーの事故の多発を踏まえて、経済産業省は2018年2月1日、通達「電気用品の範囲等の解釈について」を改正し、モバイルバッテリーを電気用品安全法の規制対象として取り扱うこととしました。そして1年間の経過措置期間を設定し、令和1年2月1日以降は、技術基準等を満たしたモバイルバッテリー以外は製造・輸入及び販売ができなくなりました。これにより、販売事業者にはPSEマークが付されたものの販売が義務付けられることとなったわけです。
『ポータブルリチウムイオン蓄電池(モバイルバッテリー)が電気用品安全法の規制対象となります』
(出典:経済産業省HPより)
『5年で2倍以上に!リチウムイオンバッテリー搭載製品の事故』
(出典:2019年1月24日 独立行政法人製品評価技術基盤機構より)
事故原因はユーザーの使い方に問題も
前述の安全法が対象となってにもかかわらず、消費者庁には、モバイルバッテリーに関する事故情報が平成25年6月〜令和元年6月末の間に162件寄せられており、事故件数は、年々増加傾向にあります。事故内容としては、発煙・発火・過熱による事故がほぼ半数を占めています。
この中でも、誤った使い方による事故も発生しているため、取扱いには十分注意して事故を未然に防ぐべく、同庁では以下のような注意を呼びかけています。
【モバイルバッテリーで注意する点(消費者庁)】
(1)リコール対象製品でないか、リコール情報を確認しましょう。
(2)新規に購入する際は、PSEマークを必ず確認しましょう。
(3)製品本体に強い衝撃、圧力を加えない、高温の環境に放置しないようにしましょう。
(4)充電中は周囲に可燃物を置かないようにしましょう。
(5)膨らんでいる、熱くなっている、変な臭いがするなど、いつもと違って異常を感じたら使用を中止しましょう。
(6)充電コネクタの破損や水ぬれに注意しましょう。
(7)公共交通機関での事故を避けるため、持込規則を確認して、それに従いましょう。
(8)使用済みモバイルバッテリーはリサイクルに出しましょう。やむを得ず廃棄する際には他の家庭ごみと区別して出しましょう。
この時期、帰省や行楽などでこうしたモバイルバッテリーを持ち運ぶ機会も増えるかと思います。特に取り扱いに関しては、強い衝撃を与えたり、高温の車内に放置する、水濡れなどには十分注意し、少しでも異常を感じたら速やかに使用を中止するようにしましょう。
『消費者庁がモバイルバッテリーの持ち歩きに注意喚起、「車内など高温の環境に放置しないように」』
(出典:2019年8月1日 ケータイWatch記事より)
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