ネット広告を利用した巧妙な詐欺手口2選
パソコンなどでのネットサーフィン中に、詐欺につながる表示に騙されて様々な被害に遭うといった被害が跡を絶ちません。今回、最近最も多いケースを2つご紹介します。自分は大丈夫と思わず、しっかりとその手口を認識しておきましょう。
その「スタート」ボタン本物ですか?
国民生活センターでは、国内事業者のサイトを利用していて表示された「スタート」「OK」「今すぐ視聴する」などのボタン表示をクリックしたところ、意図せず海外事業者とのサブスクリプション契約となっていた、という相談が多数寄せられているとして注意を呼びかけています。
「スタート」などのボタン表示は、海外事業者の広告ですが、広告と認識していないユーザーが、自分が利用しようとしている国内事業者のサイトの表示と勘違いし、こうしたボタン表示をクリックしています。その後、クレジットカード情報等を入力することで、海外事業者との契約が成立した形となってしまいます。こうしたボタン表示は、消費者が国内事業者のサイトに会員登録する際に見る画面内や会員登録のために2次元コードを読み取って開いた画面に表示されるほか、アプリをダウンロードする過程の画面内にも表示されることがあるといいます。
【本ケースの問題点】
・広告と気付かずサブスクリプション契約の画面に誘導されている。
・契約先の事業者名や契約内容を認識できないままに、クレジットカード情報等を入力している。
・事業者が“最終確認画面”を設けていない可能性がある。
・契約に気が付いた後も契約先の実態などがわからず、問い合わせ先もわかりにくい。
もし「スタート」などのボタンが表示されても、広告ではないかを確認しましょう。また登録後も登録完了メールが届いていないか確認しましょう。クレジットカードの請求をこまめに確認することも重要です。もし、事業者への申し出の方法がよくわからない場合や不安に思った場合にはすぐに消費生活センター等に相談しましょう。
『会員登録時に注意!意図せず別サイトに誘導され、サブスク契約してしまうトラブル』
(出展:2024年5月29日 国民生活センターより)
テクニカルサポート詐欺に注意!
セキュリティサービスを提供するカスペルスキーでは最近被害が拡大しているテクニカルサポート詐欺の仕組みと対策について公開しています。このなかで同社ではテクニカルサポート詐欺師が潜在的な被害者との接触するための一般的な3つの基本的なシナリオを紹介しています。
【基本シナリオその1】
詐欺師集団は正規の企業のWebサイトやSNSアカウントを模倣した類似サイトを作成します。また、それを検索エンジンやSNS広告を使用して宣伝し、潜在的な被害者が技術的な問題のサポートを求めてくるのを待ちます。
【基本シナリオその2】
オペレーティングシステムやウイルス対策の警告を模倣したポップアップウィンドウや通知を使用します。これらの通知は、通常、警告的な赤色またはオレンジ色で表示され、被害者のコンピューターに何らかの問題があること(ほとんどの場合はウイルスに感染したこと)を警告します。
【基本シナリオその3】
被害者に直接電話をしてきます。これらは、大まかに「コールド」コールと「ウォーム」コールに分けられます。コールドコールの場合、テクニカルサポート詐欺師は、たいてい、広く使用されている製品を扱う大手企業の担当者を装って、無作為に電話をかけてきます。ウォームコールでは、特定の企業の顧客データの侵害または漏えいによって得られた情報が使用されます。この場合、ユーザー氏名と使用している製品がわかるので、詐欺師に対する信頼性が高くなるため、被害に遭う可能性が高まります。
いずれのケースにしても、最終的にテクニカルサポート担当者を名乗ってユーザーに連絡し、何らかの危険を警告し、すぐに行動する必要があると言い出します。こうした一連の流れにおいてはテクニカルサポート詐欺師である可能性が高いといえるでしょう。万が一そのような電話を受け取った場合は、慌てずその場は一旦電話を切り、正規の相談窓口や信頼できる友人や知人に相談するといいでしょう。
『「もしもし、テクニカルサポートです」』
(出展:2024年6月10日 カスペルスキーより)
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今週も「IT・保守サポートの日誌」をお読みいただき、
ありがとうございました。
シーティーエス株式会社 ブログ担当スタッフより