【5月第3週】米商務省によるファーウェイ禁輸措置、私たちへの影響
ファーウェイ端末であるスマホやタブレットをお持ちの方は、現在不安な思いを抱かれているかもしれません。米中貿易摩擦における、中国ファーウェイ(華為技術)への輸出禁止措置令。これまでの経緯や今後の私たちの生活にどのような影響が生じるのか、今回のITサポートの日誌でご紹介いたします。
禁輸措置に至るまでの経緯。過去にも同様の事例が
5月15日、米商務省は中国の通信機器の最大手であるファーウェイとその関連企業68社を安全保障上の懸念があるとして「エンティティリスト(Entity List)」に加えました。このリストの対象法人になると、米政府の許可なく米企業からの部品や技術などを輸出することができなくなります。
米国はこれまで中国のIT企業に対してスパイ疑惑で安全保障を揺るがすと締め出しを図っており、カナダ当局にもファーウェイ創業者の娘である副会長の逮捕を要請したりと関係性は悪化の一方でした。そこでの今回の禁輸措置令ですから、米中貿易戦争の深刻さが浮き彫りになっています。
同じようなことは1年前にもありました。中国通信機器大手のZTE(中興通訊)に対しても同様の措置がとられ取引は7年間ものあいだ禁じられ、米国で4位となるシェアがあったものの縮小せざるをえなくなり経営危機に陥りました。ファーウェイも同様に、大きな打撃を受けることが予想されます。
米政府とファーウェイなぜ対立? 3つのポイント
(出典:2019年5月19日 日本経済新聞記事より)
エンティティー・リスト、安保上懸念の企業を列挙 恣意的運用の恐れも
(出典:2019年5月17日 日本経済新聞記事より)
大手通信キャリアは販売予約停止。既に影響は広がっている
では今回の措置において私たち消費者にはどのような影響があるのでしょうか。
NTTdocomoでは、新製品発表会で2019年夏の新しいモデル「HUAWEI P30 Pro」の実機を披露していましたが、事前販売予約の受付を中止しました。ソフトバンクも14日から開始した申込み受付を22日に停止し、既に申込みの方はキャンセル扱いに変更。またLINEモバイルやmineoなどの一部MCNOも発売延期という形をとっています。
既にファーウェイ製品が手元にあるという方は、お持ちの端末におけるアプリケーションなどのソフトウェアに大きな影響があります。AndroidのOSはオープンソフトウェアという一般公開されておりOSのバージョンアップは「実現可能」ではありますが、それに伴うサービスやアプリ、例えばGoogle Mapsや米国由来のアプリが使えない・インストールできないという状況が生じる可能性があるのです。
IT市場調査会社のStrategy Analyticsによると、ファーウェイがAndroidのOSを使えなくなった場合スマホ出荷台数が2019年に前年比24%、2020年には23%が減少するとの見通しを立てました。私たち日本の消費者だけでなく世界中にも衝撃を与える米国の措置、引き続き注視したいですね。
グーグル打ち切りならファーウェイのスマホ出荷24%減。恩恵受けるメーカーは?
(出典:2019年5月23日 BUSINESS INSIDER記事より)
米商務省がHuaweiに事実上の「禁輸措置」 スマホやタブレットへの影響は? (1/2)
(出典:2019年5月22日 ITmedia記事より)
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