【4月第3週】スマホやネットの位置情報・行動履歴を感染防止に活用
日常的に利用しているスマートフォンやインターネットでの購買履歴などは、すべてビックデータとして集積されていることは周知の通りです。そうしたデータが今回の新型コロナウイルスの感染防止に役立っています。各社の取り組みをご紹介します。
AppleとGoogleがコロナ拡大防止で協力
米Appleと米Googleは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を防止するため、Bluetoothを活用して感染者と濃厚接触した可能性を検出する技術の開発で協力すると発表しました。
まずはiOSとAndroidとの間で、感染者の移動経路などに関するデータを相互にやりとりできるAPIを5月にリリースします。各国の公衆衛生当局が公式アプリ(iOS/Android)に組み込むことで、濃厚接触の可能性を検出する機能を提供できるようになります。
COVID-19の検査で陽性反応が出たユーザーは自身で感染したことをアプリに入力すると、過去数日間に接近したユーザーに通知が届くという仕組み。ただし、感染した人の名前や接触した場所は他のユーザーに知らされず、AppleやGoogleにも特定できないということです。
両社は今回の取り組みに対して、セキュリティやユーザーのプライバシー保護を強力に維持すると強調しています。いずれもユーザーが情報提供の可否を決められるオプトイン方式となり、これらを第三者が分析できるように、関連する情報は公開することを前提にするとしています。
『AppleとGoogleが提携 新型コロナの感染防止で スマホのBluetoothで濃厚接触を検出』
(出典:2020年04月11日 ITmedia記事より)
ヤフーと厚労省がコロナ拡大防止で協力
日本国内においては、ヤフーと厚生労働省が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止策として、ユーザー利用情報の統計データを提供する協定を結びました。
ヤフーは、「Yahoo! JAPAN」アプリなどのユーザーの中から位置情報の利用を許可している人を対象に、位置情報と検索・購買履歴を提供協力を依頼します。協力者ユーザーが一定数に達した段階で、利用の同意を得たデータから感染者集団(クラスター)の発生が疑われるエリアを推定し、その分析結果を厚労省に提供するというものです。
また、今回の協定には
◎ヤフーが持つ顧客の位置情報や検索・購買履歴を分析したものを統計データとして提供する
◎厚労省はヤフーから得た分析結果をCOVID-19のクラスター対策に利用し、成果を適切な時期に公表する
◎ヤフーはいつでも分析結果の提供を中止できる
◎厚労省は分析結果を提供から1年以内、またはヤフーが提供を中止した場合に消去する
といった内容が盛り込まれています。
さらにヤフーは、「Yahoo! MAP」アプリ(iOS版、Android版)およびウェブ版「Yahoo!地図」において、2020年1月31日に終了した、地図上でエリアやターミナル駅周辺の混雑度を確認できる機能「混雑レーダー」の提供を再び開始しました。政府や各自治体からの3つの「密」を避けるようという国民に対する要請に伴い、地図上で混雑度を確認できる「混雑レーダー」の再開を望む声から再び提供を開始したものです。
不要不急の外出を控えた上で、医療機関への通院などやむを得ない事情で外出が必要になった際に、「混雑レーダー」で、前日の目的地のエリアの混雑傾向を把握しておくことで、混雑を避けた行動の参考として活用することが可能となります。
このように、データは活用方法によっては人々の命を守るための有効な武器になり得ます。とはいえ、データを活用する立場の企業や政府には一層の透明性や説明責任が求められることも当然ですし、我々もデータがどう使われ、プライバシーをどう守るのか考えることも必要です。
『ヤフーと厚労省、統計データ提供で協定 ユーザーの位置情報と検索・購買歴から新型コロナのクラスター推定』
(出典:2020年04月14日 ITmedia記事より)
『Yahoo! MAPで「混雑レーダー」が復活』
(出典:2020年4月10日 PC Watch記事より)
>> シーティーエスはシニア向けの固定電話型3G電話機「ホムテル3G」を取り扱っております
*********
弊社では、保守サービスやサポートに関する
facebookページを立ち上げています。
セキュリティの問題や脆弱性の情報を
毎日ピックアップして掲載しておりますので
よろしければお立ち寄りください。
ITサポート&サービス情報局【CTS】facebookページ
http://www.facebook.com/ITsupport.service
今週も「IT・保守サポートの日誌」をお読みいただき、
ありがとうございました。
シーティーエス株式会社 ブログ担当スタッフより