サイバー犯罪最前線/サポート詐欺および北朝鮮IT労働者問題
昨今のサイバー犯罪は非常に巧妙かつ組織化された手口となっています。また、世界的には国家ベースでのサイバー活動も活発化しており、日本においても自分ごととして捉えるべき事象も起こっています。
高齢者は注意!サポート詐欺被害増加
独立行政法人国民生活センターは、いわゆる「サポート詐欺」の相談が、依然として多く寄せられているとして注意を呼びかけています。
サポート詐欺とは、WEBサイトを閲覧中に「ウイルスに感染しました」といった偽の警告画面が突然表示し危機感を煽り、電話をかけるよう促されるものです。指示された番号に電話をかけると、ウイルス駆除をしますといい、PCの遠隔操作ソフトをインストールすることなどを指示され、高額の「サポート費用」を請求されます。
近年の相談状況をみると、相談件数は年間5,000件台で推移してきましたが、2023年度は、2022年度同期と比べて約1.3倍に増加しています。特に70歳以上の相談件数が大幅に増加しています。「マイクロソフト社」をかたる連絡先に電話をかけてしまっていることも特徴だとしています。また、インターネットバンキングで送金を指示されているケースが新たな手口として増えているといいます。
同センターでは、PC利用中に突然警告画面や警告音が現れても、あわてて画面に表示された連絡先に電話することはしないようにと呼び掛けています。また、万が一遠隔操作ソフトをインストールしてしまっても、自身でPC状態を確認するか、自分で判断できない場合は周囲の人に相談するようにとしています。もし不安がある場合は、消費者ホットライン「188(いやや!)」番や、国民生活センター、警察相談専用電話「#9110」などに相談しましょう。
『パソコンで警告が出たらサポート詐欺に注意!ー70歳以上で大幅に増加ー』
(出典:2024年3月27日 国民生活センターより)
日本人になりすます北朝鮮IT労働者に注意
警察庁は3月26日、日本人になりすましてIT関係の業務を受注する北朝鮮IT労働者に対する、企業への注意換気を行っています。その収入が北朝鮮の核・ミサイル開発の資金源となっており、企業・団体は北朝鮮IT労働者に対する認識を深め、手口に注意を払うよう広く呼びかけています。
北朝鮮がIT労働者を外国に派遣し、彼らが身分を偽って仕事を受注して得た収入が北朝鮮の核・ミサイル開発の資金源となっていることは、国際連合安全保障理事会北朝鮮制裁委員会専門家パネルも指摘しています。米国及び韓国でも北朝鮮IT労働者に関してこれまでに累次の注意喚起が行われています。
日本においては、日本企業が提供するIT業務受発注のためのオンラインプラットフォームを利用して、日本人になりすました北朝鮮IT労働者が業務を受注し、収入を得ている疑いがあるといいます。また、北朝鮮IT労働者が情報窃取等の北朝鮮による悪意あるサイバー活動に関与している可能性も指摘されており、その脅威は高まっている状況です。
各企業・団体においては、北朝鮮IT労働者に対する認識を深め、注意を払う必要があります。もし北朝鮮IT労働者の関与が疑われる場合には、プラットフォームの管理責任者に相談するほか、関係機関に相談しましょう。
【各種相談窓口}
・警察庁警備局外事情報部外事課:npa-gaiji-it-toiawase@npa.go.jp
・外務省北東アジア第二課:ahoku2-toiawase@mofa.go.jp
・財務省国際局調査課対外取引管理室:450062200000@mof.go.jp
・経済産業省商務情報政策局情報技術利用促進課:bzl-it-joho-toiawase@meti.go.jp
『北朝鮮IT労働者に関する企業等に対する注意喚起について』
(出典:2024年3月26日 警察庁より)
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