【3月第1週】災害時は思いやりとともにインターネットの活用を
東日本大震災から8年もの歳月が経とうとしています。災害発生時、多くの人にとって重要だったのは何よりも最新の「情報」でした。テレビやラジオ、スマートフォンの画面に映る映像や写真は被災した方だけでなく、被災地から遠く離れた人々にとっても大きな衝撃を与え、そして被害の情報が詳しく判明する度に胸を痛めた方もいらっしゃったと思います。今回は改めて災害時におけるインターネットの情報収集や活用方法を見直し、当記事を通じて皆さまの防災意識を高めるきっかけとなれば幸いです。
被災者の安全を守ることが最優先
情報と一口に言っても、どのような種類の情報が必要とされるかは被災場所によって異なります。災害直後は沢山の方が状況を把握するため電話をしたりネットに繋いだりとスマートフォン利用することが想定されますが、被災地から遠く離れた場所にいる人に意識してもらいたいのは「被災者の安全を確保すること」ですので、生命の危機が避けられている場合であれば可能な限り、電話やインターネットでのデータ通信は控えることが重要です。
インターネット接続サービスのSo-netが3月6日に公開した「ソニーのネット ソネット 防災マニュアル」では、インターネットに繋がない6時間が救助を求める被災者を救う、として災害時におけるインターネットの使い方をまとめています。PDFでも公開していますので、ダウンロード保存をしておくと良いかもしれません。
被災現場に近く緊急性が高い場合、SNSにおいては、政府などの公的機関が発表するTwitterの最新投稿を知ることで「何をするべきか」「どの避難所に行けば良いか」などの判断材料とすることができます。しかしながら2018年9月のIT・保守サポートの日誌記事「【9月第2週】知っていますか?災害時のネット利用について」で紹介したとおり、公式な情報でない限りデマの拡散が発生する可能性も高くありますので、疑いのある投稿は拡散をさせないように、間違った情報を流布しないように一呼吸置いてその真偽性を見極めましょう。
災害発生時、「ネットにつながない6時間」が被災者を救う So-netが指摘
(出典:2019年3月6日 ITmedia 記事より)
災害弱者へ正しい情報を届けるためには
また、皆さまは災害弱者とよばれる人々の存在をご存知でしょうか。災害弱者とは、障害者や高齢者など自力で避難することが難しく支援を必要とする人々のことを指します(防災行政上は要配慮者といいます)。他にも妊婦や子供、その土地に詳しくない観光客も含まれます。
日本語が読めない外国人も上記の対象となります。総務省の近畿総合通信局では、彼らに向けて災害時に正確な情報を届けるため3月4日から一つの実証運用を始めました。この運用ではスカパーJSATが配信するニュースアプリ「Portable News」のAndroid版で多言語での災害情報伝達システムを組み込み、災害情報を伝えるというものです。そして彼らが情報から孤立しないようにすることを目的と設定しています。
外国人へ多言語災害情報伝達、スカパーの海外ニュース動画アプリで実証開始
(出典:2019年3月5日 日経 xTECH記事より)
災害時における「情報」の重要性。昨今は地震や台風など自然災害なども多く発生する中でも、様々な困難を抱える人たちへの配慮や想像力を養う必要があります。おもてなしの国というような言葉を私たちは頻繁に多く耳にしますが、どのような緊急時でも一人でも多くの人が冷静な行動をとり、他者へのおもいやりを持てる社会を目指すことも同時に求められているのではないでしょうか。
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今週も「IT・保守サポートの日誌」をお読みいただき、
ありがとうございました。
シーティーエス株式会社 ブログ担当スタッフより