【2月第1週】インターネットリテラシーに見る家族のあり方
先日、インテルセキュリティより以下のような調査結果が発表されました。
この調査は、インターネットが家庭や生活に広く浸透していることに伴い、変化する家族の態度や習慣を把握することを目的に、日本を含む世界14カ国でインテルが実施した調査です。この調査結果を見ると日本のお家事情、そしてインターネットと家族の向き合い方が多少なりとも垣間見えてきます。
『インテル セキュリティ調査 家庭内でのインターネット接続デバイス普及とともに、新たな課題が明らかに』
(出典:2017年1月30日インテルニュースリリースより)
子供がインターネット接続デバイスを寝室に持ち込むことを容認
日本:21% / 世界平均:32%
各国平均32%が、「寝室やベッドにデバイスを持ち込むことについて、子供を叱ったことがある」と答えました。それに対し、日本の保護者のうち同じ回答をしたのは21%と、各国平均と比較しても低い数値です。
一人の時間を尊重することも大事ですが、やはり知識や危機感の薄い子供にはリスクが伴います。常にデバイス使用を監視するわけにはいきませんが、使用時間制限なり、家庭でのルール作りも必要かもしれません。
子供のインターネット上での行動を監視
日本:20% / 世界平均:35%
日本では、「デバイスは保護者自身が管理し、自分の目の届く範囲でしか子供にデバイスを使わせない」と回答した保護者は20%となり各国平均を下回っています。また子供のインターネット上での行動を監視するソフトウェアを導入している保護者の割合は14カ国中最低の8%に留まっています。
フィッシングサイトやマルウェアメールなど、攻撃者は年々悪質化・巧妙化してきています。そういった脅威から子供を守るためにも、最低限の対策(デバイス設定・ソフトウェアなど)を講じる必要はありそうです。
家族団らん中のデバイス使用を保護者が子供に咎められる
日本:18% / 世界平均:36%
一方で、対象14カ国の保護者の約36%が、「家族団らん中にデバイスを使用して子供に咎められたことがある」と回答しています。 そして日本の保護者のうち、同様に保護者が子供にデバイス使用を咎められた人の割合は、18%と14カ国の平均を下回っています。
手本となり監視するはずの保護者が子供に責められるという逆の展開ではありますが、日本における家族間のコミュニケーションの希薄さ、放任状態の現れとも言えなくもありません。
親子間でオンラインの安全についての会話
日本:64% / 世界平均:85%
調査対象の14カ国の保護者の約85%が、子供にインターネット上のリスクについて話したことがあると回答しています。しかしながら、日本ではその割合は64%と、調査対象14カ国の中で最下位という結果になっています。
技術的なリテラシーはいまの若年層の方が高いかもしれませんが、様々な脅威に対する社会的なリテラシーは保護者の方が高いかと思います。双方でお互いの知識の共有と、それを学ぶ場と時間が必要なのではないでしょうか。
日本の家庭におけるインターネットリテラシー課題
上記結果からもわかるとおり、日本の家庭内におけるインターネットやそのセキュリティに対するリテラシーは決して高いものとは言えない状態です。まずは子供のお手本とならねばならない保護者はインターネット上の脅威・リスクをしっかり学び、家族で話し合う時間をつくることが大切です。
特に子供にとってはSNS利用に対する危機意識が低いこともありますので、知らない人とのつながりは極力排除するなどの教育も必要です。
また、家庭内でのデバイスやホームネットワークの管理も親御さん側でしっかりと行いましょう。最低限、家庭内で使用するルーターの暗号化方式はセキュリティ強度が高いWPA2-PSKという方式を選択し、できればその中でも「WPA2-PSK(AES)」というより暗号化の強化された方式を選択することをおすすめします。
総務省/トレンドマイクロでは家庭や職場などでもこういった教育ができるよう、以下のようなサイトを用意しています。各種学習用教材も提供していますので、活用してみてはいかがでしょうか。
総務省「伸ばそうICTメディア・リテラシー」
http://www.soumu.go.jp/ict-media/
トレンドマイクロ「インターネットセキュリティナレッジ」
http://www.is702.jp
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シーティーエス株式会社 ブログ担当スタッフより