【1月第5週】新たな航空法改正案!ドローンのID登録・発信を義務化へ
先日、ドローンの所有者情報などの登録を義務付ける制度の導入のための航空法改正案が正式に国会に提出されました。ドローンの世界ではまだこうした法整備がまだ未成熟のこところもありますが、今後の法規制と同時にビジネス用途での発展が期待されています。
ドローンのID登録・発信を義務化
政府は昨年2019年18日に、ドローン(小型無人機)に関する関係府省庁による会議を開き、ドローンの所有者情報などの登録を義務付ける制度の導入を決めましたが、この度日本国内を飛ぶドローン(小型無人機)に事前登録した識別番号(ID)発信を義務付けるという内容を今国会に出す航空法改正案に盛り込むとしました。
事故などが起きた時にすぐに所有者を把握できるようにすることや、警察などが違法なドローンか判別できるようにするためといいます。万が一、空港周辺や飛行禁止区域などを飛ぶドローンがID発信できない場合、地上から打ち落とすことも可能になります。これにより、テロやスパイ活動を防ぐと同時に、ドローンビジネスの拡大を促す目的もあるようです。
今回の航空法改正案では、所有者や使用者、機体の製造番号、電話番号などをオンラインの専用システムへの登録を義務づける内容となり、登録時には車のナンバープレートのようなIDを取得することになります。あわせて、機体にはID発信のための無線搭載も義務づけられます。機体から無線通信でIDを発信させ、どこからでも機体情報を把握するためのものです。
今国会で成立すれば2022年度中の施行となる見通しで、改正法施行後に購入したドローンが対象になります。ちなみに、200g未満のドローン(トイドローン)は規制対象からは除外されます。
『ドローン、ID発信を義務化 未登録機の判別可能に 』
(出典:2020年1月22日 日本経済新聞記事より)
オリンピック対策やビジネス発展を見据えて
遡ること2019年12月17日に、2020年東京五輪・パラリンピック前後に会場上空でのドローン(小型無人機)飛行を禁じる改正ドローン規制法が参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立しています。この改正では、世界中から要人や観光客が来日するイベントを前にテロ対策を強化するという目的で、自衛隊施設や在日米軍基地の上空を飛行することも原則禁止するというものでした。
2020年夏の東京五輪までの時限措置として、空港周辺上空の飛行を禁止していましたが、ドローンの飛行によって空港の機能が停止すると経済への悪影響が大きいことから、前述のような恒久措置に切り替える流れとなります。たしかに国内外において、空港周辺でのドローン目撃により、空港機能が麻痺するといった事件が跡を絶たないのも事実です。大きな事故に繋がりかねない事象でもありますので、世界的な流れやテロなどへの悪用を防ぐ安全保障上の観点からも、違法ドローンの摘発にも備えた整備が必要です。
こうした登録ルールが守られる仕組みを踏まえ、ビジネス用途での発展も進んできます。現在は各種インフラ点検でも様々なドローンが活躍し始めています。宅配サービスや、最近話題にもなっているパッセンジャードローン(人が乗ることができるドローン)などの開発やインフラ整備が進めば、今後多くのドローンが空を飛ぶようになるでしょう。まだまだ伸びしろの多いドローンですので、しっかりとした法整備のもと、我々も正しい知識と技量でドローンの運用をしていきたいですね。
>> 東京都八王子市にあるドローンの飛行場「アローレ八王子ドローンフィールド」
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