ますます活況に「ローカル5G」黎明期から導入期へ
普段スマートフォンなどの通信手段として利用している通信ネットワークですが、4Gから5Gへとその通信環境は日々進化拡大を遂げてきています。今回はそんななか、今後ますます期待が予想される「ローカル5G」についての話題です。
ローカル5Gとは
普段我々が通信手段として利用している5Gネットワークは「商用5G」「パブリック5G」などと呼ばれています。一方、企業や自治体などがそれぞれの敷地など特定のエリアに限って運用される5Gネットワークのことを「ローカル5G」と呼んでいます。
このローカル5Gは、限られたエリアで利用するという条件の下で免許を受け、5Gを自営無線として利用できるものです。ローカル5Gの免許は原則として、「自己の建物内」または「自己の土地の敷地内」で、建物または土地の所有者などに免許することを基本とされています。「自己の」とは借りている場合や、建物または土地の所有者などからシステム構築を依頼された場合もその範囲内で免許取得が可能になりますが、基本的にはその場所を利用する権利を持つ者に与えられることになります。
また、エリアを効果的に構築するため、免許を取得した場所だけでなく、他者の土地をまたいで通信することも認められています。ただし、その場合は、他者の土地をまたぐ基地局・端末が移動を行わない「固定通信」であること、その土地の利用者がローカル5Gを利用する場合には、干渉を回避する措置を取らなければならない、といった制約もあります。
このようにエリア限定の「高速・大容量・多接続」といった特長を持つ5Gサービスを提供することで、企業にとっては様々なサービス創出の機会が広がるわけです。
2023年はローカル5G導入期
この度、5G/ローカル5Gの社会浸透、ビジネス領域の拡大、研究開発の促進などを通じて、業界や業種を超えた共創を推進する団体、5G利活用型社会デザイン推進コンソーシアムは、ローカル5G関連市場の今後の見通しを示す調査レポートを公開しました。
同レポートによると、ローカル5Gの本格的な普及期は2025年以降の到来となる見込で、5Gが本格スタートした2020年〜2022年までを黎明期、業界特化ソリューションの横展開体制などが進むとみられる2023年〜2024年を導入期、以降を普及期というロードマップとしています。
このなかで、初期段階では大企業による実証実験を主体とした商用導入が進むが、普及期においては中小企業の参入が必要不可欠であると分析しています。そのためには初期設定などが不要となる「ゼロタッチインストール」の実装に加えて、端末価格の低廉化、「All-in-One」仕様の小型基地局の普及などコスト削減もあわせて重要となってきます。
トレンドマイクロ株式会社が1月6日に5G/ローカル5G環境および5G以降の高速通信規格向けにサイバーセキュリティを提供する子会社「CTOne(シーティーワン)」を設立したと発表するなど、各企業が5Gサービスに本格的に乗り出してきています。2023年は益々ローカル5Gの動向には注目です。
『5G利活用型社会 デザイン推進コンソーシアム』
*********
弊社では、保守サービスやサポートに関する
facebookページを立ち上げています。
セキュリティの問題や脆弱性の情報を
毎日ピックアップして掲載しておりますので
よろしければお立ち寄りください。
ITサポート&サービス情報局【CTS】facebookページ
http://www.facebook.com/ITsupport.service
今週も「IT・保守サポートの日誌」をお読みいただき、
ありがとうございました。
シーティーエス株式会社 ブログ担当スタッフより