【12月第2週】人命救助から生態調査まで「ドローン最善線と規制強化」
近年の気候変動などの影響による自然災害や生態系の崩壊などが懸念されるなか、ドローンの活躍に期待が集まっています。一方でドローンの運用に関するルールや法律も変わろうとしています。今回はその最前線情報と規制強化に関するご紹介です。
ドローン最前線情報
ドローンの活躍を見聞きすることが多くなりましたが、特に社会的な活動でにおけるドローン利用が期待・評価されています。
DJIではこの度、世界各地でドローンを活用して人命救助された人の数が、同社の集計で500人になったと発表しました。ドローンであれば上空から行方不明者の捜索も可能で、赤外線カメラを使用すれば暗闇でも人の存在を確認することもできます。また、救助隊の接近が困難な場所でも広範囲に捜索できるほか、遭難者へ食料や水を届けることも可能です。
また、最近日本国内各地において熊の目撃・被害が拡大していますが、DMM.comとDMM Agri Innovation(DMMアグリ)は、新潟県新発田市でドローンを使って熊の生息地などを検証するプロジェクトを開始しました。本プロジェクトではドローンに搭載された赤外線カメラを活用し、空から熊など野生の鳥獣、植物の生態調査を実施。動物の生息エリアや植物の分布を示したマップを作成します。今回、植物の生態調査も併せて行うことで動物が好む植林をマッピングし、動物の行動予測が可能となるといいます。
このように、人命救助や動植物生態調査までドローンの社会的意義、活躍の場が今後も期待されます。
『DJI、ドローンによる捜索で救助した人数が累計500人に–暗闇で熱線カメラが活躍』
(出典:2020年12月04日 CNET Japan記事より)
『DMM、ドローンで熊の生息分布を検証 鳥獣被害の対策を検討』
(出典:2020年12月10日 ITmedia記事より)
「航空法」ドローン規制強化の方向へ
弊社ホームページ上「ドローン豆知識」でもご紹介しているとおり、ドローンには法律や各種ルールが存在し、特に「航空法」が定めるルールによって規制されています。しかし、前述のような業務利用におけるドローンのり活用が進む反面、ドローンによる事故や危険行為が少なからず起こっています。
そうしたなか、国土交通省はドローンの規制強化に向け、規制対象となる機体の重量の基準を、現在の200g以上から100g以上に変更することを検討していることがわかりました。従来、航空法の対象となるドローンは「200g未満の重量(機体本体の重量とバッテリーの重量の合計)のものを除く」とされていました。しかし、今後はその重量ボーダーラインが100gの方向へということになります。該当する機体を飛行させる場合は航空法の対象となり、飛行条件(空域や方法)によっては地方航空局長の許可・承認が必要(要10時間以上のフライト経験など)となります。なお、今回の検討案が成立すれば、2022年に施行する可能性が高いとのことです。
ドローンの可能性が評価される反面、ルールを無視した行為により法律や規制がますます厳しくなります。ドローンを飛行させるにあたっては法律・ルールを遵守し、社会モラルや第三者のプライバシーなども配慮したうえで安全な飛行・運用を一層心がけることが必要です。
『国交省、ドローンの規制強化を検討 基準値を200g→100gに引き下げ』
(出典:2020年12月08日 ITmedia記事より)
>> 都内にあるドローンの飛行場「アローレ八王子ドローンフィールド」
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