【10月第3週】教育〜軍事まで様々な分野で活用されるVR・AR技術
仮想空間などを現実世界のように表現する「VR(バーチャルリアリティ)」、現実世界において人が認知する情報に別の情報を付加して表現する「AR(拡張現実)」、どちらも近年目覚ましい進化と我々の生活でも身近なものとなりつつあります。そんななか、最近は教育訓練現場などでの活用が広がっています。
ファミリーマートの「VR」活用
「VR(バーチャルリアリティ)」といえば、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着し仮想空間を体感できる技術として社会に浸透しつつあります。エンターテインメントはもとより、医療、不動産、ショッピング、観光といった分野にも広く使われ始めています。
この度ファミリーマートでは、短期間での高品質な教育研修体制の実現を目的として、InstaVRが提供するVRプラットフォーム「InstaVR」を活用した、VR社員研修プログラムの実証実験を実施しました。新入社員がVR機器を使い、VR空間内で仮想のトレーナーから作業方法を学ぶというものです。今回の実験では、直営店に配属される新入社員を、VR社員研修プログラムを利用するグループと、従来の対面教育方式の社員研修プログラムを利用するグループに分け、両グループの新入社員がすべての店舗オペレーションの習得に要する教育を完了するまでの時間を比較する方法で検証。
実験により、VR利用グループでは店長の新入社員への対面教育時間が減少、教える側の教育時間はVR利用グループの新入社員1人あたり平均で約30時間削減、教わる側の教育時間も新入社員1人あたり平均で約30時間削減。結果、新入社員1人あたりの教育時間が教える側・教わる側合計で約60時間の削減につながったといいます。また、対応言語は日本語、英語、中国語、シンハラ語、ベトナム語、ネパール語と多言語対応にも成功しています。
新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点からも接触機会削減にもつながりますので、VR技術は各種教育分野においても今後広く活用されてくることでしょう。
『ファミリーマートがVRを活用した社員研修–新入社員1人あたり60時間の削減に成功』
(出典:2020年10月12日 CNET Japan記事より)
米軍の「AR」活用
「AR(拡張現実)」といえば、実際の画像や映像にCGなどの映像を合成することで現実世界上に仮想情報を付加する技術として知られています。最も有名なのが、2016年にリリースされたスマホゲームアプリ「Pokemon GO」ですね。
そんななか米陸軍は、離れた場所にいる兵士からの指示を伝える拡張現実(AR)ゴーグルを軍用犬に装着させる新たな構想を発表しました。軍用犬とは、爆破装置や危険物の発見、危険な救出作戦の支援などの戦術行動を手助けするよう訓練された犬です。実際の作業としては、兵士が手による合図やレーザーポインターを使って軍用犬に指示を伝えます。そのため、軍用犬は指示を視認できるくらい兵士の近くにいる必要があるという課題がありました。
今回のARゴーグルは、動物と人のコミュニケーションを専門とするシアトルを拠点とする企業Command Sightによって開発が進められています。使用するゴーグルは、悪天候時に保護するためなどに軍用犬がすでに使用している「Rex Specs」を利用。このシステムにより、軍用犬が見ているものすべてを兵士もリアルタイムで見ることが可能になります。ちなみに、ARは犬に指示や合図を与えるために利用され、犬がARとやりとりすることはないといいます。
こうした基礎開発の積み重ねにより、「VR」「AR」ともに思いも寄らない画期的な方向へ進化を遂げる可能性もあり、今後も楽しみな分野です。
『米軍、軍用犬向けARゴーグルを開発中–遠隔からの指示など実現へ』
(出典:2020年10月12日 CNET Japan記事より)
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