【9月第1週】セキュリティ関連ニュース。ネットバンキング被害額大幅減少
2016年上半期のインターネットバンキング不正送金被害の実態が明らかになりました。
被害件数は2015年下半期よりも117件上回ったものの、被害額は6億3200万円
減少して約8億9800万円に。(2015年下半期は約15億3000万円)
信託銀行やネット銀行などの「都市銀行など」の項目と「信金・信組」で
いずれも3億円以上減少したとのことで、上記銀行のセキュリティ対策が
進んだためとされています。
『2016年上半期の不正送金、件数増となるも被害額は大幅減』
(2016年9月8日Security NEXT記事より)
他にも大口の法人口座の被害が減少したことも大きな要因とのこと。
また事前に設定した端末に限定して操作ができる「電子証明書」の
利用事例では被害件数が0だったそうです。
翻って個人口座においては被害額が増加しています。
詳細はこちらの調査結果をご覧ください。
『平成28年上半期におけるインターネットバンキングに係る
不正送金事犯の発生状況等について』(警視庁HPより)
https://www.npa.go.jp/cyber/pdf/H280908_banking.pdf
このネットバンキングの不正送金を行うウィルスとして
「ROVNIX(ロヴニクス)」「BEBLOH(ベブロー)」「URSNIF(アースニフ)」
などの名前が度々登場しますが、新たなウィルスも出ています。
「KRBANKER(ケーアールバンカー)」は韓国の金融機関を標的としてきた
オンライン銀行詐欺ツール、いま日本でも広がっています。
『「金融監督庁」を偽装し国内8銀行のネットバンキングを狙う「KRBANKER」の新たな手口』
(2016年8月17日トレンドマイクロ セキュリティブログ記事より)
この「KRBANKER」は銀行サイトへのログインページを表示させて
IDやログインパスワードを搾取するものです。
ページには「金融監督庁」を騙ってセキュリティの強化を訴える内容の
ポップアップを表示させHTTPプロトコルを利用した偽の銀行サイトへ誘導します。
ちなみにROVNIX(ロヴニクス)はトロイの木馬型マルウェア。
現在無数の亜種が存在するとみられています。
BEBLOH(べブロー)はオンライン銀行詐欺ツールのひとつで、
欧州で拡散されていたものが2015年12月以降日本でも広がっています。
URSNIF(アースニフ)もバックドア型のウィルス。2007年以前から
存在するものですが再度ネットバンキングを狙うウィルスとして悪用されています。
「KRBANKER」は改ざんされたウェブサイトまたはFlashの脆弱性を
突いて感染させるものです。不審なURLをクリックしない、という対策では
このウィルスは防ぐことができませんので、セキュリティソフトを導入し
ソフトウェアは常に最新版にするなどの対策が、重要です。
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シーティーエス株式会社 ブログ担当スタッフより